6 宮島未奈 小学館
「成瀬は信じた道をいく」の宮島未奈。さわやかな高校青春小説だった。
自分があんまりさわやかな高校生活を送らなかったせいか、こういう小説を読むと呆然とする。登場人物がみんなまっすぐで、各人それぞれに悩みがあったり自信がなかったりはするが、なんといっても鬱屈していない。鬱屈だらけだった我が身を振り返ると、恥ずかしいしもったいない。あんな若い季節をなんでうつうつと過ごしちゃったんだろうなー、と反省する。かといって、戻ってやり直したいとは思わんが。
平安部は、歴史研究部ともちょっと違う、平安の心を学ぶ部活である。主人公栞が、高校の入学式に出会った同じクラスの安以加に誘われて新設した部活。バイトしたいので、活動量の少ない部活に入りたいというサッカー男子や、競技かるた部だったけど、競技よりは百人一首に興味のある二年生女子、そして安以加の幼馴染で光源氏ばりのイケメン男子の入部を得る。ひょんなことから京都で行わる蹴鞠大会に参加したりもする。クライマックスは文化祭、というところがまさしく高校青春小説だ。
こんな高校生活もあるのだなあ、としみじみ思う。思い返しても全然楽しめなかった高校時代。だからこそ、わが子たちには楽しんでほしくて、私が高校時代につらかった要素すべてを取り去った高校に入れるよう願い、そして、それは叶った。子供たちが楽しんでいるのを見て、少しは取り戻した感、あったけどねー。
などとうつうつ、また考えてしまった。いやあ、若いっていいっすねー。
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