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「おかあさんの扉8八歳児は手八丁口八丁」伊藤理佐 オレンジページ
九巻を先に読んじゃってから、八巻が手に入った。時間が後戻りすると、さらに八歳児は可愛い。思い返すと、確かに家の子供達もこの頃が一番面白かったかも知れない。いろんなことを発想する力はいや増してくるし、その割に親のことは大好きなままでいてくれる時期だからねえ。
あーこちゃんは同年齢の中でも、割と身体が大きい方だ。だから何気なく「わたし、なんでもはやいかもしれない」なんてぼそっと言ったりする。すると、お父さんの吉田戦車がブルブルと震える。いつまでも娘に子どもでいてほしい父親。あーこちゃんがなけなしのお小遣いで300円のバレンタインチョコを買ってくれる。「食べられないよおおお」と感激する父。もうね、この漫画は吉田戦車が健気でならない。理佐さんは、普通に、当たり前におかあさんだけどね。
ずっと面倒を見てくれていたシッターさんからついに卒業する。卒業旅行のフランス行きは楽しい。一番美味しかったのが、知人宅で食べたおにぎり山のおにぎりだったとしてもね。あーこちゃんは一人遊びもできるようになる、一人でお友達と遠出もできるようになる、夫婦でそれを飲みながら待つ時間もできる。そうやって、少しずつこどもは大きくなるのだよなあ。
あーこちゃんが18歳になったときのことと、夫婦で想像して、しみじみしている場面もある。あのね。時間て、あっという間に過ぎるから。気がつくと、もう、その時になっているから。思えば、我が家も、下の子が大学を卒業する時代を夢想したこともあった。もう、刻々とその時は近づいている。と、私もしみじみしてしまったよおおお。
2020/9/2
