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「不時着する流星たち」小川洋子 角川書店
10人の実在の人物のイメージから膨らまされたふしぎな物語。契機となる人物そのものを描いたわけではなく、そこから発して、とんでもないところに、まさしく「不時着」した物語だ。変な人ばっかりなんだけど、憎めない。どっちかって言うと、好きになりそう。そういうところが、小川洋子らしさだ。
小川洋子さんは、何を見てもこんな風に妄想を膨らませて、とんでもないところに毎日行き着いているのかなあ。それってすごい。どんどん変な場所へ飛んでいってしまう。子ども時代なら、そういうことあったなあ、と思うが、それがずっと、大人になってからも続いているとしたら、そりゃ天才かも、と思う。
人しれず、ものすごく偉大なことを成し遂げて、でも、それを誰にも発見されずに死んでいった人って大勢いたんだろうなあ、と思ったことが何度もある。そんな人が、この物語には登場して、ちゃんと受け入れられていて、それが嬉しかった。
読み終えて、エリザベス・テイラーの伝記がすっかり読みたくなった。
2017/7/10
